梵人のススメ

阪神とのクライマックスシリーズに勝利し
中日とのファイナルステージに進出する巨人
その巨人に代走のスペシャリストがいる

鈴木尚広

数日前の報道ステーションでの彼の特集
『これぞプロ』　と思わせる内容だった


彼の出番は僅差の試合で
勝負を決める場面での代走
相手が走ってくるとわかっている中で
盗塁を決めるのが彼の巨人での役割


彼は試合中ベンチに座らず
ベンチ前の手すりから身を乗り出して
相手投手のクセを探す


筋肉が固まるからと言って
定期的にベンチ裏に特別に設置された
人工芝のランニングロードで
短いダッシュを繰り返す


球場にも１番早く来て
ストレッチを入念に行う


代走で出場する試合終了間際の
ほんの数分の為に　毎日毎日
何時間も準備し続ける


これをチームプレーとか
自己犠牲の精神とか
簡単な言葉で片付けてはいけない


レギュラーで試合に出たいに決まってる
走塁の練習だけやってるわけじゃない
打撃・守備も練習している


彼は自分の居場所を作るのに必死
自分の存在価値を作るのに必死
チームの事を考えていないわけじゃない

でも
自分の為にやっていること

代走という仕事を誇りをもって取り組み
結果を出して　ポジションを確立する
そしていつかはレギュラーに・・
その夢を忘れずに　努力を続ける

彼は本物のプロだ